数千年以内に唐山で大きな地震が発生する可能性はほとんど無い
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唐山の地震安全性

唐山における地震再発に関する専門家の見解

1923年9月1日の関東大震災によって日本の首都圏は壊滅的な打撃を受けた。この関東大震災は相模湾を震源とするM7.9の強い地震であり、10万人を超える犠牲者が出た。この多くが130箇所で同時発生した大火災と強風により逃げ場を失った結果であった。

一方、関東大震災とほぼ同じM7.8の強い地震が唐山市南部を震源として1976年7月28日に発生し、24万人の犠牲者が出た。この多くは壊れた建物のレンガの下に埋もれた圧死であった。

唐山市はこの大地震から三十数年経った。完全に復興し力強く発展している唐山市で再びこのような大災害が発生する可能性があるだろうか。唐山市の建物の耐震強度は大丈夫だろうか。中国メディアの記者が中国の地震に関する権威者であり中国の耐震設計基準を決めたGong sili氏に聞いた

 

数千年以内に唐山に大地震が起こる可能性は無い

Gong sili:地殻の変動が地震の原因です。地球の中にマグマがあり、その外面に一層の地殻があります。温度の変化によって地殻が変動します。力学の理論によれば、地殻が変動すると、歪エネルギーの累積が進み、これらの蓄積されたエネルギーは地殻を相互に押合い、或いは動き、或いは相互に分離し、一定の条件に達すれば、蓄積されていたエネルギーが一気に開放され、この時に膨大なエネルギーが放出され、これが地震波となって地表まで及びます。この地震波は建物に破壊作用を及ぼします。唐山における地殻変動による地震エネルギーの累積は長期的なものであり、何千年又は何万年もかかります。

記者:そしたら、これから、唐山は一定の期間内に大地震を発生しないわけですね。

Gong sili:おっしゃったとおりです。唐山大地震後、唐山で地震災害予防企画をしていたときに有力な資料が見つかりました。それは30年前の唐山地震で一つの断層部分を見つけたことです。資料及び分析によれば、唐山で7500年前、および15000年前に大地震を起こったことが分かりました。従って、少なくとも何千年に渡ってエネルギーが累積しなければ、30年前のような大地震が起こるわけがありません。

 

30年前まで唐山市は地震に対して無防備であった。

記者:唐山地震発生当時はどのような悲惨な場面でしたか。

Gong sili:あの時廃墟の様子を見ましたが、亡くなった人の様子を見えませんでした。聞くところによると、死亡者が多かったそうです。路南区の家屋の倒壊率は91%〜100%で、路北区は71%〜96%だったそうです。鳳凰山など幾つかの山区をも見ましたが、破壊程度が比較的に小さかったのです。23%〜49%の破壊程度でした。

記者:唐山市は地震に対する防御措置を設けなかった都市だと説明されていましたが、それは何故でしょうか。また、ご判断によれば、当時の唐山市の耐震基準を何級でしたか。

Gong sili:1920年中国の寧夏海原で震度8.5級の大地震を起こったことがあり、23.4万人もなくなり、上海でも感じられた大地震でした。それ以来、西部地区にも大地震を起こったことがありますが、東部において、けい台で被害が小さい地震が起こったことがありますが、被害の大きい地震が起こったことはなかったのです。そこで、東部の人々は地震に対する防御意識が弱く、気にしなかった面があります。これは、「唐山市は地震に対する防御措置を設けなかった都市だ」といえる第一の要因です。 

第二の要因:中華人民共和国成立後、建設部は地震のことを重視していました。震度9度及び9度以上の地震発生可能の地域で、耐震基準の設定及び建設場所の選択などに対して様々の措置を採りました。しかし、震度8度及び8度以下の比較的弱い強度の地震しか発生しないと考えられていた地域に対する耐震問題は緩和されていました。  

第三の要因:当時唐山市の震度区分は6度で、比較的に低かったのです。現在新しい耐震規範では地震に対する防御措置を要求されていますが、1976年までは要求されていませんでした。

上記の原因から、唐山市は地震に対する防衛措置を設けなかった都市だったといえます。

この結果建物の耐震構造が不十分で(唐山市にはレンガだけで建てた家が多かった)建物の倒壊率が高くなり、多くの人が被害に遭ったのです。

 

唐山市の建物耐震基準は現在十分に高い水準です

記者:現在の唐山市は地震に対する防御措置を依然として設けていない都市ですか。

Gong sili:現在は震度8度ぐらいだったら、大丈夫です。震度11度ぐらいの場合であっても、建物が倒れても、人を救出できない程には成らないでしょう。   

記者:唐山大地震後の都市再建に参加されたそうですね。地震後建てられた高い建物が少ないが、それは何故でしょうか。

Gong sili:おそらく唐山の人は、高いビルがより危険だと思われ、あまり高い建物を作りたくなかったのでしょう。しかし、規範の角度からみれば、又は国家基準の角度からみれば、唐山でも高いビルが作れるし、震度8度の地震に対する耐震強度も設けられたわけです。唐山での建物建設耐震基準は北京と同様です。北京で建て得る高いビルは、唐山でも建てることができます。

記者:大都市の北京、上海、広州の建物耐震基準はどうなっていますか。

Gong sili:北京は8度,上海は7度,广州は7度です。

記者:北京の耐震基準は全国最高ですか。

Gong sili:この耐震基準の決定は中国の地震関係部門がしました。地震関係部門に全国地震分布図があり、これに基づいて耐震基準を決めました。北京は首都ですから、耐震基準を少し高く設定し、8度です。しかし、我々の分析では、7度で十分だと思っています。

唐山市の地震後の耐震基準は6度に定めたら十分ですが、唐山の人々の情緒を配慮して北京と同じ8度に決めました。その他のところの耐震基準はほとんど6度で、7度の地域もあります。

記者:先ほど日本の建物が耐震性は良いとおっしゃいましたが、なぜでしょうか。

Gong sili:それはレンガでなく、柔軟性のある木材や鉄筋コンクリートがたくさん使われているから耐震能力が強いのです。しかし欠点もあります。つまり、日本の建物は地震が起こった場合に火災になりやすく、関東大震災の時、焼かれた建物が倒れた建物よりはるかに多かったのです。(以上、聞き取ったお話の要点のみ記載)

なお、7500年間大地震が発生していなかった唐山市の場合と同様に、現在地震が発生しないと思われている中国の他の地域でも、地殻変動エネルギーが人知れずに長期間蓄積されており、ある日突然大地震が発生する可能性を否定しきれないと思われる。

 


中国における地震に関する研究成果の概要

唐山市において、30年前の1976年7月28日にM7.8の直下型大地震が発生し、24万人の犠牲者が出た。唐山市は今後も大地震が頻発する危険な地域なのだろうか。この疑問に答える為に、中国における地震発生の状況を調査した。その結果を以下の通り纏めた。

 

1.中国における地震帯

中国にある地震帯は学者や書籍により区分の仕方が異なるが、一つの区分として下記の通り23の地震帯に分けられる。

1)台湾地震帯:大局的に見るとこの地震帯は日本と同様に、環太平洋地震帯に属し、比較的大きな地震が高頻度に発生している。下に示した「世界の強震分布図」を参照。  この図によると、アジア地域ではマクロ的に見て、強い地震発生の可能性が高い地域は日本・台湾および中国の西部と南西部であることが分かる。

2)びん粤(びんえち)(福建省から広東省沿海に沿って伸びる地震帯)沿海地震帯:台湾地震帯と共に太平洋地震帯に属するとみなされ、太平洋西岸に沿って地震が頻発する。

3)東北深震地震帯:黒竜江省とロシアとの国境を流れるウスリュウ江の東側にあり、牡丹江市から吉林省の延吉市にかけて南北に伸びる地震帯で、震源深さが500kmから590km(一部は300から400km)と深く、太平洋深震地震帯の一部である。この地震帯は震級のとても大きい地震を発生する。

4)営口―たん城(じょう)―廬(ろ)江(こう)地震帯:遼寧省の瀋陽・営口市・大連市から渤海湾を抜け山東省の大部分と青島市を経由して江蘇省の連雲港市と徐州市の間を通り南京市から安徽省(あんきしょう)の合肥市・廬江市に至る長さ1500km以上の巨大断裂層に沿った地震帯であり、地震の多発地帯を形成している。一番近い記録では337年前の1668年7月25日に山東省?城市にてM8.5の巨大地震が発生している。

5)華北平原地震帯:山西省の東側にある大行山脈の東山麓に沿って南北に伸び、北京を北限に、南は河南省を経て安徽省蚌埠市まで伸びている地震帯であり、華北平原の大部分の地域がこの地震帯の上にある。

6)燕山−渤海地震帯:華北地震帯の北端と北京近辺で接し、北京の西北地域から天津・唐山を含み渤海湾を経て遼東湾・大連市へとやや南東に傾斜して東西に伸びる地震帯

7)松潘―雅安地震帯:中国西南にある四川省の成都市の西側に伸びる長さ500kmの地震帯。詳細は省略。

8)山西地震帯:中国における強烈な地震が発生する地震帯の一つであり、1303年、1556年、1998年に大きな地震が発生している。

9)渭河平原地震帯:中国北西にある甘粛省の西安市近辺の渭河流域の平原地震帯。

10) 銀川地震帯:中国北西の中モンゴルと甘粛省・寧夏回族自治区にある地震帯。

11) 蘭州―天水地震帯:甘粛省の蘭州から西安方向へ200km延びている地震帯。

12) 河西走廊地震帯:甘粛省の蘭州から敦煌へと通じるシルクロードの一部を構成する地域にある地震帯。

13) 馬辺―巧家―通海地震帯:四川省の成都市の南にある馬辺から雲南省の巧家県を通り昆明市を経由して通海県にいたる南北600kmの地震帯。

14) 冕寧―西昌―魚鮓地震帯:四川省最南部の南北に伸びた地震帯。

15) 騰沖―瀾滄地震帯:雲南省のビルマとの国境に沿って北西に伸びる300kmの地震帯。

16) 哀牢山地震帯:雲南省の昆明市の南西に位置する地震帯。

17) 乾寧地震帯:四川省の成都市の西250にある地震帯。

18) 花石峡地震帯:中国最西部の青海省の南西部にある地震帯。

19) ラサ―察隅地震帯:チベット自治区のラサから東方向に600kmに延びている地震帯。

20) チベット西部地震帯:

21) タリム盆地南縁地震帯:

22) 南天山地震帯:新疆ウイグル自治区のウルムチの南の天山の南に沿って東西に伸びる地震帯。

23) 天山地震帯:新疆ウイグル自治区のウルムチの南の天山山脈に沿っている地震帯。

 

2.燕山−渤海地震帯における大きな地震の発生状況

この地震帯は北京市の西方約150kmから天津・唐山を通り渤海湾を経て大連まで伸びている地震帯で、この地震帯に関する記録は438年から有る。過去1000年からの大きな地震の記録は下記の通りである。この間の比較的小さな地震は省略。

 ・ 1057年、遼北宋時代に幽州(北京近辺の西方)にて、数万人の死者が出た大きな地震があった記録が   ある。M等級および詳細震源地は不明。

 ・ 1484年1月29日:明時代、幽州地震から427年後、北京の西北西100kmほどのところにある宣化から居   庸関を震源地とする出比較的大きな居庸関地震の有った記録がある。M6.8 と推定されている。

 ・ 1679年9月2日:居庸関地震から195年後、北京の東方約30−40km離れた北京市通州区から河北省三   河県の近辺で、M8.0の三河地震が発生。

 ・ 1976年7月28日:前回の三河地震から297年後、北京から東170kmにある唐山市の近くでM7.8の唐山   地震が発生。

以上のように、燕山−渤海地震帯では、200年から400年に一度、平均300年でM8前後の大きな地震が発生しているが、震源地は燕山−渤海地震帯に沿って一度当たり約150km西から東へと遷移しており、同一震源地での再発生は無い。

地震帯の中における震源地の遷移現象に関しては、東西に伸びる地震帯では西から東に遷移し、南北に伸びる地震帯では南から北へ向かって遷移していることが、中国における地震学の権威者であり、北京大学教授・中国科学院の院士である馬宗晋教授により論証されている。

 

3.唐山市における地震発生について

 ・ 上記の馬宗晋教授の論証と燕山−渤海地震帯における地震の発生状況から見ると今後少なくとも   200年以内に再び唐山市を震源地とする直下型地震発生の可能性は低いと推定される。

 ・ 今後燕山−渤海地震帯で地震が発生するとすれば、唐山市よりかなり(約150km)東に震源地が遷移   している可能性が高く、発生時期も200年〜400年以降になる可能性が高い。

 ・ 以上の事実と上図からみて、200年以内に再び燕山−渤海地震帯で大きな地震が発生する可能  性は極めて低いと予測され、数千年以内に唐山で強い地震が再発する可能性はほとんど無いと推定される。

                                                              以上

 

参考資料

A:中国地球物理学会 科学普及委員会の公表資料

B:中国地震局の公表データ

C:北京市地震局の公表データ           

D:大学の地質学教材「地質学基礎」

E:中国科学院地質学院士、北京大学教授 馬宗晋氏の下記タイトルの論文

【地震震源地遷移の解釈と予測――中国大陸における4本の地震帯の震源地遷移】

資料整理および文責:唐山市日本事務所


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